不動産投資と聞いてどのように収入を得るのか、どんなイメージを思い浮かべますか?
おそらく、物件を売る、物件を貸し出す、ほぼすべての人がどちらかを思い浮かべるかと思います。不動産投資のメインは物件の「売買」と「賃貸」であることに疑いはないでしょう。
しかし、今回はその二大巨頭以外の方法で不動産投資から収益を得る方法を紹介していきます。
今回ご紹介するのは、近年様々な分野で注目を集める「シェアビジネス」です。最近はクルマや自転車のシェアサービスは街中で当たり前に見かけるようになってきました。シェアビジネスとはどんなビジネスなのか?
不動産をシェアするビジネスはどんなものがあるのか?シェアビジネスについて学んでいきましょう!
目次
シェアビジネスとはなにか?
日本のみならず世界中で普及が進んでいるシェアビジネスはどんなものでしょうか?日経新聞の記事を引用すると『空き部屋、たまにしか乗らない車、空き時間などの「遊休資産」を必要とする人に有効活用してもらい、お金を受け取る新たなビジネスの仕組み。』(日経新聞:https://www.nikkei.com/article/DGKKZO03215080T00C16A6EE8000/ 2016年6月4日 3:30)と言われています。
ここでキーとなる言葉が「遊休資産」でしょう。遊休資産は会計用語として主に使われ、利用や稼働が停止している資産を指します。これは有形・無形は関係ないので、使われなくなったソフトウェアも遊休資産となります。
有形・無形問わず使っていなくて余らせている資産を有効活用することがシェアビジネスの根幹にあります。自分は使ってないけど他の人は使いたいモノなどを所有権は自分が保持したまま、使いたい人へ貸したりサービスとして提供したりする。つまりは、価値のある「なにか」を共有・シェアすることでビジネスにするのがシェアビジネスとなります。
このビジネスが世の中で普及する下地には、インターネットの発達が関わっています。インターネットがなかった時代はシェアできる資産があっても、その情報を共有できる範囲は顔見知り程度でした。
ところが、インターネットにより多くの人とつながれる環境ができ、オンラインでやり取りから決済まで完結できるようになったおかげで「いつでも」「どこでも」「だれでも」「なんでも」シェアできるようになりました。
近年、シェアサービスを提供するプラットフォーマーが次々に誕生し世の中に浸透していっており、今までと扱うモノは変わらなくても、今までと違う価値を提供することで新たなビジネスの種が芽吹いています。
シェアできるものには何があるか
ひとくちに「シェア」と言っても、シェアするものは様々です。シェアリングエコノミー協会(https://sharing-economy.jp/ja/)によると、シェアできるものは大きく分けて5つに分類できます。
①空間
空いた場所、物件などをシェアします。レンタルスペースや民泊など、シェアビジネスで最初に思い浮かべる人が多いのでないでしょうか?代表的なサービスとしてシェアビジネスの火付け役であるAirbnbがあります。
②モノ
モノのシェア(遊休資産の有効活用)の代表格として、メルカリを代表とするフリマサービスがあります。個人で使わなくなったものを捨てるのではなく、必要な人に買ってもらうサービスです。他にも高級バッグや服をレンタルできるサービスなどがあります。
③スキル
副業がメジャーになって久しいこの頃、スキルのシェアも社会に浸透しています。お仕事感の強いランサーズや、趣味特技を中心としたスキルを活かしたココナラや家事代行サービスなどスキルをシェアできる特色のあるサービスが数多くあります。Uber eatsも輸送力をシェアするスキルのシェアサービスの一つと言えます。
④移動
今やカーシェア用の車があるパーキングは街中にありふれた光景となっています。移動のシェアといえばカーシェアや電動自転車が使えるシェアサイクルなどがあり、移動手段のひとつとして存在感がましています。
⑤お金
お金のシェアと聞くと銀行など金融機関かなにかのように聞こえますが、近年急速に広まっているのが、クラウドファンディングです。Makuakeに代表されるように、実現したいことをプレゼンして、一般消費者から賛同者を募り資金を調達する仕組みです。ただ資金を集めるだけでなく、ファンを集めたり自分の事業を広める機会を作ったりと様々な効果が期待されています。
不動産を活用したシェアビジネスにはなにがあるか
シェアハウス、シェアオフィス、シェアビジネスの中でも不動産に関するシェアビジネスは、聞いたことがあるものが多くてメジャーな分野になっています。e-homeコラムでも紹介されている民泊も不動産を活用したシェアビジネスのひとつとなります。
不動産のシェアビジネスがここまで普及しているのは、不動産の意義が「所有から利用」へと意識が向けられるようになったことがあげられます。
不動産を所有することでなく利用していくことに目を向けたサービスの展開により、利用者にとっては安く利便性の高いサービスを受けられ、事業者にとっては物件を小口化することで空き室リスクを減らしつつ総額では高い収益が実現できることが可能となっています。
また、不動産を活用したシェアビジネスは、前述したシェアする対象による5つの分類の中では、「空間」を活用したサービスとなります。保有している不動産の空間を使ってどのような価値を提供できるかで様々な用途が考えられます。
保有している不動産が土地であったら、空いてる時だけ貸し出す駐車場やイベントスペース、変わり種だと山をキャンパーに貸し出すといったサービスがあります。
部屋や家といった居住空間は、民泊以外にも環境を整えることでトランクルームやレンタル会議室、イベントスペースとしても活用できます。店舗は二毛作店と呼ばれる間貸しやポップアップストア、ゴーストキッチンなど特色のあるサービスが考えられます。
そして、不動産シェアサービスのプラットフォームを独自に整備するとなると話がとてつもなく大きくなるので、一個人で不動産を活用したシェアビジネスを始める場合、民泊だったらAirbnbに掲載するなど、プラットフォームを利用していくことが主流になります。既存の不動産とプラットフォームサービスをうまく活用して集客することで、いかに効率的に収益化していくかが重要になります。
これからの不動産シェアビジネスはどうなる?
シェアビジネスは次々と新しいビジネスが誕生しています。不動産以外では電動キックボードのシェアリングサービスは、交通ルールの是非と合わせてニュースでも何度も取り上げられてきました。
不動産のシェアビジネスはシェアハウス、シェアオフィスを中心に東京23区に集中しています。これまでの人口動態は東京一極集中に向かっていく傾向が強かったですが、リモートワークの普及・浸透による地方・郊外への移住の道筋も広がっています。この傾向により不動産のシェアビジネス需要も地理的に拡大していく可能性があります。
また、新たなサービスを提供し利用用途を拡張することで、今までと同じ物件であっても利用者への提供価値が向上したりや新たな需要を喚起したりしていくことでビジネスを展開することも考えられます。
そのため、地理的側面からの需要拡大や新利用用途の開発など不動産シェアビジネスはまだまだ広がる余地があると言えるでしょう。
シェアビジネスに限らず不動産は「空間」が主な価値になっています。シェアハウスだったらキッチンなど住宅機能をもった空間をシェア、シェアオフィスだったらプリンタやネットワークや住所などのオフィス機能を持った空間をシェア。
ただ物件を共有するだけでなく、その空間にどのような機能があり、利用者にどのような「価値」をプラスしていくかを考えていくかがこれからの不動産ビジネスには重要になると思われます。
貸す・売るだけじゃない不動産ビジネス~シェアビジネス編〜まとめ
本コラムを掲載しているe-home株式会社は売買仲介業務だけでなく、リノベーションなどの内装についての知識と実績が豊富であります。また、民泊の住宅宿泊管理事業者として、民泊スタートアップから管理業務まで数多くのサポート実績があります。
クライアント様が物件ごとに会社を変更しなくてもいいように不動産のコンシェルジュとして、売買仲介から物件管理、リフォームまで幅広い不動産業務をカバーすることで、お客様から多くの支持を得ています。不動産に関するお悩みのある方はまずe-homeまでご相談ください!